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THANK YOU
海洋プラスチックリサイクル材(シート材)
このたびは、キットをご購入いただき、ありがとうございます。
はじめに
わたしたちの活動する三重県鳥羽市は伊勢志摩国立公園の中にあり、シイやカシなどの森、小さな入り江や岬、島など美しい景色を楽しむことができます。ただ、海岸を歩いてみると様々なゴミが漂着していることがあります。三重県と愛知県に囲まれた伊勢湾では、湾に面している町のゴミが地形や海流によって、鳥羽に集まるようになっています。
わたしたちは、浜に打ち上がったプラスティックゴミを回収し、素材を選び、ゴミから美しい価値を生み出すものづくりを行っています。



アートシートができるまで
キットの中に入っているシートは、実は一枚一枚、REMAREという会社の工場で、海洋プラスチックから手作りされたものです。
シートがみなさまのお手元に届くまでに、どのようなストーリーを辿ってきたか、少しこちらでご紹介させてください。


ビーチクリーン
まずは、素材を集めるところから。
鳥羽市の海岸に集まったゴミを、拾って集めます。地元の漁師さんたちや、ボランティアの方々と一緒に、ひとつひとつ手で拾います。大きなゴミがあるときは、何人かで運ぶこともあります。
小さなものはゴミ袋の中に集めてから、大きなものは直接トラックの荷台に載せて、工場まで運びます。
粉砕
集められたゴミを、粉砕機と呼ばれる機械で粉砕します。
歯車同士や、歯車と機械の壁の間にゴミを通すことで、
大きなゴミもフレーク状に細かくなります。

洗浄・比重分離・乾燥
粉砕した素材をベルトコンベアに乗せ、洗浄専用の、大きなお風呂のようなスペースに入れます。
そこに水を入れ、洗濯機のように、かき混ぜながら汚れを落としていきます。そのまま少し置いておくと、シート材に使うことのできる、ポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)という素材だけが、浮き上がってきます。
その浮き上がってきた素材だけを、回収し、色別にわけて、自然乾燥させます。

熱プレス
素材を、色やフレークの大きさなどを基準にして、絵を描くように機械上の土台に並べていきます。
どんなデザインのシートを作るかイメージしながら、素材の溶け具合、色の混ざり具合や配置などを考えて、土台の上に素材を積んでいきます。
積み終わったら、上から同じ大きさの金属の天板で熱しながら圧をかけます。少しずつプラスチックを溶かしていくようなイメージで、大体、4時間ぐらいかかります。
プラスチックが溶けて、一枚のシートになったら、3時間くらい冷やしてから、機械から取り外します。

完成
そうしてようやく、大きなシートが完成します。ここから、15cm角サイズに切り出したものが、みなさんのお手元に届いているシートなのです。
手作りなので、1枚のシートの中でも、場所によって、厚みが違っているところがあると思います。
分厚いところはキーホルダーなどにして、薄いところは本のしおりやコースターなどにして、お好きな使い方でお楽しみください。

旅を経て
海から運ばれてきたものは、正確にはどこから来たものかわかりません。
みなさまのお手元に届いているシートに使われている素材は、実はずっと、海流に乗って世界中を旅してきたものからできているかもしれません。
そんなロマンを心の中に秘めながら、どうか、世界に1つしかない作品を、大切に使ってあげてください。
このキットはリマーレ×伊勢志摩国立公園エコツーリズム推進協議会の
コラボ商品です。
株式会社REMARE
517-0011 三重県鳥羽市鳥羽5-2-14
